東京・中野区にある日本大学アメリカンフットボール部の寮から覚醒剤の成分を含む錠剤と乾燥大麻が見つかり、警視庁が8月3日寮に家宅捜索に入り、3年生21歳の部員が所持を認めたのちの5日逮捕されました。
所持を認めた学生は誰なのでしょうか、おってみたいと思います。また林真理子理事長の一転した発言も注目を集めています。
日大アメフト部の薬物所持の3年生部員は誰?
先月、東京・中野区にある日本大学アメフト部の寮から覚醒剤の成分を含む錠剤や乾燥大麻が見つかり、警視庁は8月3日、寮を家宅捜索しました。
違法薬物は大学が行った調査で、3年生の21歳の男子部員のベッドに備え付けられた鍵付きの収納ボックスから見つかり、警視庁が押収しましたが、その後の捜査関係者への取材で、男子部員が警視庁の任意の事情聴取に対し「自分のものだ」と覚醒剤と大麻の所持を認めていたことがわかったというものです。
ただし、所持は認めるものの使用はしていないと話しています。「もらったものだ」とも言っています。
見つかった錠剤は割れた状態で2片あり、袋などに入っておらず、そのまま置かれていて、乾燥大麻は微量で小分けの袋に入っていたということです。
21歳3年生の部員「北畠成文(やすのり)」逮捕【追記】
もともと捜査の発端となったのが保護者からの通報によるものとされており、そこには実名が記されているという話も出ながら、特定できていませんでしたが、8月5日覚醒剤と大麻所持の疑いで北畠成文容疑者(21)が逮捕されました。
北畠容疑者は、「大麻と認識したうえで受け取った。錠剤は覚せい剤とは思わず受け取った」と話しています。その入手ルートが気になります。
また、1人ではなく複数人ではないかとの話も出てきていますが、現在アメフト部のホームページ閲覧はできないようになっています。
Facebookもみましたが、選手一人ずつの情報はありません。
逮捕後の取り調べで
逮捕後の取り調べで「大麻は自分で購入した。覚せい剤の錠剤はその時の”おまけ”でもらった」と供述しているようです。薬物の売人が大麻の購入客に覚せい剤を試させる狙いがあるとみられています。
日大アメフト部違法薬物の発覚~捜索~逮捕までの経緯
今回の警視庁の捜査、北畠成文容疑者の逮捕に至るまでの経過をまとめました。記者会見などで新たにわかったことも加えています。
「寮の屋上で大麻を使っているのではないか」などとする情報が警視庁に寄せられます。
警視庁は日大に情報を伝え、薬物乱用防止教室を開くなどしました。
保護者から、部長をはじめ指導陣に対し、寮内で大麻を使用していないかどうか調査するよう依頼。⇒翌日~11/6部員約120人に聞き取り調査をしたが、大麻使用の事実は確認できなかった。(会見より)
部員の1人が「大麻と思われるものを7月ごろに吸った」などと自己申告。警察関係者に相談したところ「物的証拠がなく、吸ったとされるものが大麻かどうか確認できない」との回答のため、大学の対応は、指導陣が部員を厳重注意。(会見より)
この警察関係者は日本大学OBの警察官へ個人的に相談したことで、「立証困難という話はしていない」と言われていることがわかりました。
ここで林理事長への報告あがっていません⇒大学側は適切と回答
警視庁から「アメフト部の寮で大麻を使用している可能性がある」と連絡が入る。その日に大学幹部らが寮を調べたが、薬物は見つかりませんでした。(会見より)
使用を疑う情報提供は続き、警視庁からの指摘で、日大は7月6日、ようやく自主点検を実施。寮の部員のベッドに備え付けられた箱から植物片と錠剤2片を見つかりました。
また大学側にも、7月初旬父兄と名乗る人から「関東学生アメフト連盟」「日大アメフト部」へ郵送で手紙が届いていました。
すぐに警視庁への連絡がされていません。
「調査の一環で大学がアメフト部の寮を徹底的に家探ししたところ、本当に大麻の現物が出てきてしまった。慌てた大学は警察にも相談したと聞いています」(文春オンライン)
発見の連絡がこの時点になったことについて、澤田副学長から部員へのヒアリングを進めつつ「反省させて自首をさせたいと思っていた」と話しました。
アメフト部の状況は、やがて部員の保護者たちにも知られることとなり、事態を鎮静化させるため保護者会を開き、報告。日大OBで元検事の澤田康広副学長はこう説明するのがやっとだったといいます。
「学内で自浄機能が働いた調査結果が導かれるように協力していくことが第一」と語ったといいます。
覚醒剤の成分を含む錠剤や乾燥大麻が発見されました。
ホームページで日大アメフト部の無期限活動停止を発表
お詫びと経過説明が行われました
日大林真理子理事長の食い違うコメント
日本大学のアメフト部は2018年に悪質なタックルをした重大な反則行為で公式戦への出場資格停止の処分を受けるなどしたあと、再出発していました。さらには、2022年田中英寿元理事長らによる脱税事件での一連の不祥事もあり、日大出身で作家の林真理子氏が理事長としてその立て直しに尽力していた中での今回の騒動です。
その林理事長が8月2日の取材陣への回答では、「違法な薬物は一切確認されていないと私は聞いております」と話していたものの、警視庁の一斉捜索で薬物が発見されたのを受け、翌日には、「昨日一切ないと言ったのは、不法な薬物が今のところ見つかっていないという意味でございます」と苦しい言い訳をした格好になってしまったのです。
ただ、「何かありましたら必ず報告させていただきます」と真摯な姿勢も見せていました。
このことに学内の情報の流れの詰まりを指摘する声があがっています。
そしてマスコミでの報道を受けてか、早々に大学側から8月8日に林真理子理事長と学長とともに記者会見を開くことが発表されました。この発表は学生の逮捕前にされたものになります。
記者会見で語られた疑念への回答【追記】
8日午後3時から行われた大学側の記者会見には、林真理子理事長、酒井健夫学長、澤田康広副学長が出席。
林理事長は冒頭に「理事長として深く受け止めるとともに、多大なご迷惑をおかけしたこと、説明に時間を要しましたことも合わせて、心から深くおわび申し上げます」と詫び、8月2日の取材陣への回答で「違法な薬物は一切確認されていないと私は聞いております」答えたことは言葉足らずで混乱を招いたとも話されました。
空白の12日間について
7月6日の自主点検で、所有者不明の茶葉のようなものがついたビニール袋と、内容不明な容器の不審物を発見した後、日大側が警視庁に連絡したのが18日と大きく日が開いた“空白の12日間”ことについての回答が以下です。
「これは不審物を発見した時点では違法な薬物という確証がなく、ヒアリング調査を進めてからまとめて警察に相談しようと考えていた。どうかご理解をお願いします」また、澤田副学長は報告の遅れについて「反省させて自首をさせたいと思っていた」と話しました。
副学長の説明の中で「パケ」や「ブツ」など専門用語が出てきたことに違和感を抱くという意見が多くあがっています。
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